祈り:後書き
このサイトで初の、失恋ものになりました。
でも決して、バッドエンドとか、アンハッピーエンドって呼び方にはならない終わり方にしたいなと思いながら書きました。
失恋したとしても、そこですべてが終わる訳でも無く、先が続いているお話にしたかったんです。

ちなみに、すばるが云った「兄さん、ぼくは絶対等級の話を最後まで聞いていないんです。」の後、暁芳は気付かないフリをして、すばるの話に乗ってあげています。
気付いて頂けたらいいな、と思いながら暁芳の科白や手紙の内容を書いていたんですが
暁芳は恋愛感情で、すばるのことが好きです。でもそれは一生、すばるに告げる気は有りません。
「弟」と何度も主張していたのは、すばるに言い聞かせる為と、自分を律する為だったりします。
くさいですが、すばるのずっと先のことまで、暁芳は想っているんです。
これから先、すばるには出来るだけ辛い想いや苦労をさせないように。 すばるの未来は幸せなものであって欲しい。そんな感じです。 一時の失恋も、すばるなら乗り越えられる筈だと信じてもいるんです。

本当に愛しているからこそ、応えられない。とか、そう云うお話を書いてみたいと思っていたので満足です。
好きなひとの幸せを願えることって、簡単なように見えて難しいものだと思っています。 優しさだけじゃなくて、強さも必要だろうなと。
成長して強くなってゆく青年とか、自分が苦しくても相手のことを想える人物とか、 好きなひとの幸せを祈れる子を書きたかったので、全部詰め込んでみました。


執筆に一番苦労したのが、星に関しての説明です。
図鑑などに書かれてある言葉を、そのまま載せるのは嫌ですし、ちょっと分かり難かったりもするので
星に詳しくない方にもすんなり読めるような簡潔な説明を、頭をフル回転させて考えていました。
でも苦労すればした分だけ達成感や喜びも強いですし、好きなことに関しての苦労は楽しみの一つなので辛くは有りませんでした(笑)

拙い作品ですが、少しでも楽しんで頂ければ嬉しいです。最後まで読んで下さり、有難うございました。


2007.11.4  葦原。

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