【 鳥籠 後書き 】
少し本格的なヤクザ小説を書きたいと思い、執筆した作品です。
実は中編で終わらせる予定だったのですが…展開が途中からあらぬ方向へ向かいまして。
気付けば、長編になっていました(汗
樋口の拷問シーンには、特に悩みました。
『読者様に引かれぬよう、なるべくソフトにしなければ!!でも、樋口の残虐さがちゃんと伝わるぐらいの描写で!!』
と、ひたすら悩んでおりました。
想い人にだけ優しいような、残酷な武闘派ヤクザが大好きなので、あの場面を書く事が出来て、少しだけ満足しました。


【 キャラについて 】
樋口 芳樹[ひぐち よしき]
私的には、今まで書いた攻めの中で一番、他人に冷酷な人で
一番、想い人に甘い人だと思います。(ヘタレとも云う)
性行為なども、凪が相手の時のみ無理はせず、自分が欲求不満であろうと、凪のペースに合わせます。
かなり短気な人だけれど、凪が相手だと気が長くなります。
実は樋口、当初は敬語攻めじゃなかったんです。
遠山と猛のキャラが濃すぎて、樋口が薄く見えてしまったと云う理由から、敬語攻めに変更しただけです;
その為、半端な敬語攻めになってしまいました。
初の、敬語ヘタレ攻め……ある意味個性的です。

水嶋 凪[みずしま なぎ]
内気で弱気で、マイナス思考たっぷりです。
けれど、樋口の為に人を刺しちゃうような、度胸有る所も有ります。
普段弱々しいのに、好きな人の為なら一瞬だけでも強くなれるような子です。
当初の設定では、凪は19歳ぐらいだったんですが……
それだと、あまりにも内面が幼い気がするので、私的には凪の年齢は17〜18歳ぐらいだと考えております。
泣いてばかりのようですが、かなり辛い時じゃ無いと泣かないような子でも有ります。

水嶋 猛[みずしま たける]
弟を溺愛しております。
けれど彼の場合は、溺愛と云うより狂愛と云うべきかも知れません。
ラストの方では、凪に対しての愛情が愛憎になってます。
昔はとても優しかったんですけど……腹は、ずっと黒かったみたいです(笑
きっと凪をさり気なく騙して、一人で処理する方法とか、教えていたのでしょう。
自分の云う事を聞いていれば絶対だと、さり気無く凪が幼い頃から、洗脳していた節が見られます。

遠山 信之[とおやま のぶゆき]
浮気性の武闘派ヤクザです。
本命(榎本)が居る癖に、猛と身体を重ねていたり、凪を手に入れたいと云ったり…
とても強欲な人です。
この人はタチなのか、結局決めて居ません。お好きなように想像してやって下さい(笑

榎本 康史[えのもと やすし]
今思えば、この人は何だか、色々と可哀想な人でした。

津川 新一郎[つがわ しんいちろう]
スーツより、着物が似合いそうな方です。
結構な腹黒……と云うか、葦原が書くヤクザは、大抵みんな腹黒です(笑
娘と息子が居ますが、娘には過度の親馬鹿ぶりを発揮しております。
けれど、息子にはかなり厳しい人です。
いつか桜羅会の若頭代行と、息子の話を書いてみたいものです。

海藤[かいとう]
海藤も、結構な腹黒です。
彼は凪にとても優しくしていますが、それは凪が組長(樋口)の大切な人だからです。
葦原は、ヤクザ攻めには少し拘りが有りまして……
多くの組員から好かれているような、アイドル的な受け子はあまり好きでは有りません。
組員はむしろ、『組長のイロだから、大切にしなければ』的な、仕方なく…みたいな考えを抱いていた方が好きです。
その為海藤は、樋口の為に凪を脅す事も躊躇いません。


【 最後に 】
いつになるか分かりませんが、続編を書くつもりです。
猛がまだ生きておりますし…云った通り、凪を迎えに来ます。
続編の大まかな筋は出来てますが、執筆速度が遅い為、upはいつになるのか本当に分かりません。気長にお待ち下さいませ;

ヤクザ社会では良く有る、政略婚ネタも書いてみたい気がします。
もし樋口が結婚すると云ったら、凪はどうなるんでしょう……け、喧嘩勃発かしら;

えーと、[鳥籠]のオマケ小説を後にupします。
エロを中心に書いてみようと思っておりますが……
何分、樋口と凪なので、強めなエロは有りません。(多分

長編で拙い小説にも関わらず、最後までお付き合い下さり、ありがとうございました。
心より感謝申し上げます。

2005.05.10 葦原。


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