ただいま…03
身体中、隅から隅までこのエロい男に舐め回されて、汗と親父の唾液でびしょ濡れだ。
まだ繋がっても居ないのに、もう既に二回も絶頂に追い上げられて、ぐでぐでだった。
「ダメって?何がダメなのかな、弘人…」
「ぁっあ…喋んな…っ」
クスクス笑いながら囁かれると、今和浩に咥え込まれている俺の性器に、吐息が直接掛かる。
それがあまりにも好過ぎて、頭が変になりそうだった。
「堪らないよ、弘人…」
「馬ッ…鹿、喋んなって…あっぅうッ」
グチュッグチュッと高らかに音を立てて、男の指が内部で抽挿を繰り返す。
この巧みな指で、俺はいつだって泣かされる。
それが的確に俺の泣き所を突いて来る上に、フェラまでされてるんじゃ、堪らない。
顔を上げて俺のモノを咥えている和浩を見ると、男は気付いたように上目でこちらを見て来る。
目を細めて、まるで獲物を狙う獣みたいに俺を縛り付ける男は、いつもみたいに馬鹿をやっている情け無い親父とは全く違って見えた。
「んぅっく、ぅっう…あっぁあ…ッ」
熱い口内の感触が好過ぎて、更に内部の最感部分まで刺激されて、目の前が真っ白になる。
ざらつく舌と上顎で巧みに軽く締め付けられ、吸い上げられる。
その感触に腰がビクッと跳ねて、咄嗟に手を伸ばして、和浩の頭を掴んだ。
「大丈夫、大丈夫…かわいいよ弘人。パパには、お前だけだ…」
社内に愛人が沢山居る癖に良く云うよ……とか言ってやりたいけど、うっとりしたような甘い囁きの所為で、咥え込まれている俺のモノに吐息が掛かる。
執拗に内部の感じる部分を撫でられ、突かれ、そして頬をすぼめられてきつく吸い上げられると、堪らない。
………結局、いつもの冷めた俺なんて、この瞬間は何処にも居なくなってしまう。
「だ…から、喋ん…言って、だろぉ…あっ、ぅ、ああッ…!」
快感で上手く言葉にならなくて、悲鳴のような高い声を上げて………
和浩の口腔で俺自身がビクビクと震えて、我慢出来ずに俺は欲を吐き出し、腰を痙攣させた。
「…ごちそうさま。」
尿道に残っていた液体さえも吸い上げて残さず、俺の性器から離れて満足そうに和浩は囁いた。
息を切らしながらぼんやりと男を見つめていると、内部から指をズル…っと抜かれる。
「さあて、そろそろメインディッシュに突入しようかなぁ」
フフ…と怪しく笑いながら、和浩はゆっくりと俺の上へ覆い被さって来た。
まだコイツはシャツもズボンも纏ったままで、逆に俺は素っ裸で……何だか、かなり格好悪い。
射精後の余韻に浸って、少し放心している俺を愉しそうに眺めて、相手は唇を重ねて来た。
和浩の柔らかく温かな唇の感触が、俺は好きだ。
「どうでも良いから、早く終わらせろって…」
もう疲れてんだよ、と言葉を続かせようとした瞬間、相手はいきなり身体を繋げて来た。
指で散々弄くられた其処は、簡単に和浩のを咥え込んでゆく。
「ぅ…ぁ、あ…くッ」
太い塊が侵入して来る感覚は、いつまで経っても好きにはなれない。
この瞬間と、慣れるまでの時間がとても長く感じるみたいで、俺は嫌だ。
「苦しいかい?ごめんね…久し振りだからパパの、とっても興奮しちゃってるんだよ」
ゆっくりと内部に凄いモノを埋め込みながら、余裕たっぷりに語るコイツが憎らしい。
常に情けないこの親父が、何でこんな凄いモノ持ってるのか……それが一番、ムカついたりする。
「いいから、さっさと動け…」
「そうかい?じゃあ遠慮なく…ね」
さして俺の身体を気遣う様子も無く、ゆっくりと律動を開始し始めた和浩に、少し驚いた。
普段なら俺が気持ち好くなるまで色んな所を弄りまくって、更に俺を疲れさせるコイツが………
まるで、切羽詰まっているみたいで、笑ってしまいそうだった。
「はぁっ、ぁ…ッ、く…ぅん、なに…アンタ、そんなに俺と…したかったのかよ?」
ゆっくりと動いていた腰が、俺の言葉を耳にした瞬間、静止する。
驚いたように少し目を見開いて、俺を見下ろしている和浩の表情は、図星だと告げているようだ。
「どうしよう弘人…パパさ、弘人以外に勃たなくなっちゃったよ…」
再度腰を緩やかに動かし始めながら、困ったように語る男が馬鹿みたいだった。
セックスの最中だと云うのに、俺は思わず軽く吹き出して、笑ってしまう。
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