Forget me not…12
もうホント、自分でも情けなくなる程に、彰人にメロメロな訳で。
「僕の…弄って…っ」
なんて、恥ずかしい科白を、余裕なんて全然無いように吐いてしまう。
けれど彰人は、僕が弄って欲しい所を知っている癖に、
クスクス笑いながら「何処を?」なんて訊いて来るから堪らない。
答えられずに黙り込んでいると、彰人は慣れた手付きで僕の上着を脱がせてくれる。
つい期待の篭もった眼差しで彰人を見つめていると、シャツの釦を外した彼の手が、服の中へと入り込んで来た。
滑り込むように侵入して来た手は、位置を把握しているように迷わず、僕の乳首を指で弄って来る。
「んゃ…ッ」
器用な指で乳首を摘まれて押し付けられ、巧みに弄られると、身体はビクン…と震えてしまう。
気持ち良くて…でも一番弄って欲しい箇所は苦しくて。
「葵、何処を弄って欲しい?言わないと、何時までも分からないままで終わってしまうぞ…」
何処を弄って欲しいのかなんて、分かっている癖に、彰人はわざと分からないフリをしている。
僕に、ヤラシイ言葉を言わせようとしているんだ。
そう理解しただけで耳まで赤くなって羞恥を感じちゃう僕は…果たして純情って言えるのかな。
「ゃ…彰人、ここ…っ」
首筋を舐められて甘く噛まれると、もう我慢出来ない。
彰人の手を掴んで、小さく主張している自分の股間へと導いた。
「大胆だな…」
「あ、ぁ…ッ」
耳元で低く甘い声で囁かれ、更に耳朶を甘噛みされてしまい、身体はビクリと震える。
そんな僕の様子を見て彰人は喉の奥で笑うと、片手で僕のズボンのジッパーを下ろし始めた。
早く刺激して欲しいのに彼はゆっくりとジッパーを下ろすものだから、我慢が出来無い僕には堪らない。
「彰…人、お願…っ」
興奮している所為か、息まで熱く乱しちゃって…僕って発情期の獣みたいだ。
急かすように声を掛けると、彰人は実に満足そうに目を眇めた。
そんな表情が魅力的でカッコ良過ぎて、身体は更に興奮してしまう。
「せっかちな子だ…もう少し楽しませてくれても良いだろう?」
「んン…、はぁ…はッ」
クスクス笑いながら、敏感な耳元で吐息交じりに囁かれると、肩は小さく跳ねてしまう。
気持ち良くて身体を震わせていると、下着の中へ彰人の手が入り込んで来る。
「ゃぁ…あぁ…ッ」
はしたなく濡れてしまっている小ぶりな性器を握り込まれると、
甘過ぎる快感に思わず僕は仰け反ってしまった。
「全く、こんなに濡らして…淫乱だな…」
低い声で囁かれ、彰人のその言葉だけで興奮してしまう自分が情けない。
彼に虐められるのは本当に好きで好きで…どうしようも無い。
ゆっくりと広いソファの上に押し倒され、下着ごとズボンを下ろされる。
「あ…、ぁっあ…!」
そうしている間も、片手は器用に僕の性器を刺激して来るものだから、つい感心してしまう。
脱がしてくれた服や靴まで、無造作に床へと放り投げる姿が、彰人らしい。
太いとは言えない僕の太腿に軽いキスをすると、彰人はふっと、少しだけ柔らかく微笑んで見せた。
滅多に見れないその微笑みにドキリとしていると、彼は身体を屈めて来る。
「ひゃ…んっン…ッ」
次の瞬間、蕾へとぬめった舌を挿入され、思わず変な声が漏れる。
彰人の温かい舌が中を擦ると、ゾクリとした快感の寒気が走り、内壁は疼き始めてしまう。
「ゃ…だ、あっあ、だめ…ッ、汚いから…」
焦りながら抵抗するけれど、彰人は気にしていないように舌で入口を解し、器用な指で僕の性器を刺激する。
感じる先端部分を指の腹で撫でられたり、軽く抓られたりするだけでも
快感は強いのに、蕾まで刺激されたら…理性なんてガラガラと崩れ落ちてしまう訳で。
「ぁっあ…ッ、彰人…彰…人っ」
指の背を噛みながら快感に浸っていると、舌を抜かれて、代わりに指を2本挿入された。
「で?葵、次はどうして欲しい?」
「ひぁ…っあぁ…、あ…っ」
彼の巧みな指使いで泣き所を確実に攻められ、僕は首を横に振るしか出来無い。
感じる箇所を軽く引っ掻かれると快感で涙は零れて、身体はビクビクと面白い程に跳ねてしまう。
どうして欲しいかなんて、分かっている癖に。
責めるように彰人を見るけれど…瞳は潤んでいるから、全然迫力なんて無いに等しい。
でもこのままだと、僕が射精しそうになれば絶対塞き止めるに決まってるから…
早めに次の行動をねだった方が、賢明なのだ。
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