お仕置き…02
「嫌?…嘘は良くないな、葵。そんなに好さそうな顔をして……何が嫌なんだ、」
逃げようと動く僕の腰を、更に強く抱き寄せながら、彰人は僕の耳元で低く囁いた。
うぅ……ホント、何でそんな頭の奥まで響くような甘ったるい声が出せるの…。
彰人にメロメロな僕は、更にメロメロになっちゃう訳で。
「んっ、んゃ…あぁっあ…ッ!も、許してぇ…」
涙をボロボロと零しながら哀願するけれど、彰人は僕の乱れっぷりを
堪能するように眺めているだけだ。
「仕様の無い子だ。そんなに嫌なら…別の所にしようか、」
喉の奥で笑いながらそう云うと、彰人は僕の性器から手を離し、今度は胸元を撫で上げて来る。
感触を確かめるようにゆっくりと平らな胸を揉み始め、耳朶を軽く咬まれると
もうホントに堪らない……。
お願い、お願い…なんて、泣きながらねだって
僕は自身を彰人の身体に擦り付けるように腰を揺らした。
実際、擦り付けているのは浴衣にだけれど、余裕の無い僕はそんな事すら気付かなかった。
射精したくて堪らずに、必死でねだるだけだ。
「…淫乱、」
揶揄するようにクスクスと笑われ、耳朶をじっくりと舐められて、背筋がゾクゾクする。
身体の奥が熱くて、疼いて……
早く彰人の逞しい雄で貫かれたかった。
「ゃ…彰人、欲しいよ…っ」
嫌々と首を振りながら訴えると、彰人は痛いくらいに強く、僕の乳首を抓って来る。
その感覚に、ひ…っと小さな悲鳴が漏れるけれど、相手は構わずにそこを弄り続けた。
指の間で擦るように突起を摘まれ、それだけで身体がビクッ…と震える。
汗ばんだ肌の所為で、浴衣が纏わり付く感覚が、何だか淫らに感じられた。
「葵、忘れて居るようだから云うが……此れはお仕置きだ。」
そう云うと彰人は、僕の浴衣の裾を腰まで捲くり上げ、反対の手でお尻を揉み始めた。
ゆっくりとその指は、ローターが挿入されている蕾へと近付き
入口周辺を指でなぞり上げて来る。
「んっ、んぁっ…はぁ、は、あぁ…ッ」
内部の振動と、乳首を弄られる感覚と、ヒクついている入口付近をなぞられる感覚にビクビクと身体が震えた。
そんな僕を、彰人は何を思ったのか一瞥し、キチクな笑みを口元に浮かべた。
何か企んでいる…と思うけれど、快感に捕らえられて余裕の無い僕は
彰人の浴衣に性器を擦り付けながら、射精をねだる事しか出来無い。
「葵、お前は勝手に取ってしまいそうだから…縛らせて貰うよ、」
唐突にそんな事を云うと、彰人は僕の浴衣の帯を解き
彼の肩にしがみついている僕の両手を一纏めにする。
「ぁっあ…、はぁ、あ…な、なに…?」
不思議がる僕には構わず、彰人は僕の両腕を後ろ手に縛って、徐に僕の性器へと手を滑らせた。
その手が射精防止用のリングに触れたから
やっと外してくれるのかと思って期待していたのに……。
「…やぁぁぁあっ!!」
リングに付いているスイッチのような物を彰人が押した途端、それは強く振動を始めた。
悲鳴のような声を漏らして、無意識の内に身体は逃げようと捩れるが、彰人はそれを許さない。
目が眩むような快感に、呼吸までし辛くなり、泣きながら必死で首を振った。
「イイ光景だ……かわいいよ、葵。」
僕に余裕がたっぷりと有ったら、キチクーっ!とか、悪口を吐いていた所だけど…
今では彰人の言葉すら遠くで聞こえるくらい、頭の中は真っ白で、何も考えられない。
根元からの振動が、先端まで駆け上がってゆくようで、僕は夢中で首を左右に振り乱していた。
「んはぁっあ、ぁあ…ッ!あっ、ぁっんン…ッ!!」
「イかせて」とか「許して」とか「お願い」とか、そんな短い単語すら出なくなって、
唾液が零れている濡れた唇からは、ただ媚びるような、高く甘い嬌声が漏れるだけだった。
快感で好がり狂っている僕を、彰人は満足そうに眺めていて。
それから、内部を刺激している異物の振動まで最大にして…。
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