the mating season…11

「ここ、ここで……、ぅ…ンッ、彰人のここで…して、欲し…っんンぅ…!」
「悪いが…ここ、だけでは分からないな」
 口元に鬼畜な笑みを浮かべながら、分からないフリをしている彰人を見ても、怒る気なんて全く無く。
 縋り付くように彰人の唇を舐めては吸い付き、自ら腰を揺らしながら、我慢出来なさそうに僕は口を開いた。
「あ、彰人の…お口で…ぁっあ…ッん、し…してぇ…っ」
「……上出来だ、葵。」
 褒めるように僕の頭を撫でて、優しい声色で囁いてくれた彰人は、ゆっくりと身体を移動させる。
 有名大企業の社長ともあろう人が、床に膝をついて…
 淫らに濡れて、勃ち上がっている僕の性器に一度口付けして……。

「あっ、あぁぁ―…ッ!」
 彼の熱い口腔へと性器を含まれた途端、塞き止めていた指を外され、
 早い、と思う間も無いまま僕は熱い迸りを彰人の口内へと放ってしまった。
 あまりにも強すぎた快感の余韻に浸りながら、息を切らしていると、彰人は顔を上げて僕の性器から口を離す。
「…早いな、」
 揶揄するようにクスクスと笑いながら囁かれ、カァッと熱が上がる。
 恥ずかしさに身を捩ると、彰人は再度僕の性器を口に含み、柔らかい舌を絡めて来た。
「んぅ…っんゃ、ン…ぁあっぁ…あッ!」
 過敏な身体は、イッたばかりで更に敏感になっている為、彰人がくれる刺激は強すぎる。
 逃げるように両膝を閉じようとするけれど、片方の内股を掴まれて、強引に開かされてしまう。
「葵、分かるか?……こっちの方まで濡れている、」
 再度僕の性器から口を離し、敏感な先端の近くで喋られるものだから、吐息が掛かって、堪らない。
 身体を震わせながら相手を見下ろすと、彼の指が、蕾をなぞりあげた。
「んっ…はぁ…ッ」
「いやらしいな、おまえは……」
 その感触だけでゾクゾクとした快感の寒気が走っちゃう僕は、もうどうしようも無いみたいで。
 彰人の指が、蕾の方まで伝ってしまっている先走りを絡め取り、入口へと塗りつけるように動く。
 そしていきなり、入口をなぞっているだけだと思っていた彰人の指が、強引に内部へと入り込んで来た。

「ゃぁっあ…ぁああ…ッ!」
 一気に二本も挿入され、快感に身体を少し仰け反らせて、か細い悲鳴を上げる僕を彼は満足そうに見上げている。
「反応が過激だな……そんなに好いのか、」
「ふ…ぁあッ、ゃ…あんッん…!」
 そのまま巧みに内部で指を動かされ、ゆっくりと抜き差しを繰り返されて、無意識に何度も頷いた。
 泣き所を執拗に撫でられ、指で突かれ……
 更に彰人は僕の性器をまた咥え込むものだから、もう何も考えられない。
 執拗に絡まる、ざらつく舌の感触に腰が震え、堪らずに背を丸めて
 彰人の頭へと、しがみつくように腕を回した。
 何でそんなに巧いのってぐらいに、巧みに上顎で軽く締め付けられて、その上容赦なく吸い上げられて……。
「あ…ぁっ…や…ッぁっあぁぁ…っ!」
 ググ…っと指をもう一本、半ば乱暴に挿入され、呆気なく声を上げて吐精してしまう。
 意識を手放してしまいそうなほど心地好い余韻に浸り、まだ痙攣を続けている身体は、
 先程よりも更にぐっしょりと汗で濡れてしまっている。
 息を切らし、放心している僕の前で、膝をついていた彰人はゆっくりと立ち上がった。

「葵…、」
「ぁ…っ」
 伝っている汗を掬い取るように、指で素肌をなぞって来た彰人が、低く甘い声で僕を呼ぶ。
 それだけで身を震わせ、先程達したばかりの性器は、もう元気になってしまう。
 自分の抑制の無さを恥ずかしく感じていた僕の片膝を、いきなり彰人は抱えて足を開かせ……

「ひッあ、ぁ…ああ―…ッ!!」
 いつのまにかズボン前を開けていた彰人は、熱い塊を強引に内部へと埋め込んで来た。
「はぁっあ…ッ、ん…んっ」
 強引に侵入された瞬間、高い悲鳴のような声を上げたものの、自分の声はすぐに
 鼻に掛かったような、甘えるような声に変わる。

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